このブログでは、「家具でお困りの全ての方の、気持ち、判断の基準の助けになる、リアルで有用な情報」を書かせていただいています。
家具の買い替え、家具の修理、とりわけテーブルの塗り替えや椅子の張り替え、椅子のぐらつき直し、椅子の塗装、箪笥や食器棚の蝶番の修理、ソファの張り替え、ソファの座面内のクッションの入れ替え、リメイクなど、幅広い守備範囲と経験、知識、でお客様をサポートさせていただいております。
毎日10件前後のお問い合わせをいただき、皆様の疑問、質問にお答えしています。そのリアルな情報を、できる範囲で皆様にご提供してまいります。家具修理ご検討の一助になれば幸いです。
さて、今日はリペアとリメイクの違いです。
これは、業界での定義、というのは、存在しないかな?と思いますが、私なりの定義をお伝えできればと思います。
建築に例えると「リフォーム」と「リノベーション」
イメージの参考になるかどうかはわかりませんが、建築でいう
「リフォーム」と「リノベーション」の違いに非常に近いかな、と思います。
家具は「小さな建築」と呼ばれるくらいですので、密接な関係があります。
リフォームというのは、お化粧直し、というイメージが近いかと思います。
間取りを変えずに、例えば壁紙を張り替えたり、洗面台やお風呂、キッチンなどの水回りを交換したり、屋根の塗装や、外壁塗装など、構造体、間取りに変更を加えずに、機器の交換や、化粧材の貼り替えや塗り直し、という感じです。
一方リノベーションは、劇的に間取りまで変える施工です。
例えばマンションだとしますと、一度専有部分の壁から機器から全ての内装造作部分を撤去します。これをスケルトンと言いますが、撤去しますと本当にコンクリートの壁で囲まれた、だだっ広い空間が出現します。この何もない箱の中に新たに、お客様の好きな場所にキッチンやお風呂、寝室やリビングダイニングなどを新たに、全く違い間取りを作り上げていくことになります。シンプルに言えば、全く新しい家を作るようなイメージですね。
壁に仕切られた、一つ一つのお部屋が小さい3LDKを、1LDKにするなどのケースもあります。一つ一つの空間がゆとりある広い空間に生まれ変わります。
家具における「リペア」と「リメイク」
家具についても同じように考えています。
元の構造や機能を、そのまま使用するか、劇的に作り替えるか、によって定義は変わると思います。
リペア : ダイニングテーブルの天板の剥離再塗装や、ダイニングチェアの座面の張り替えなど
リメイク : 座卓を食卓に変えたり、古いミシンをデスクに作り替えたり、学習机を大人用のデスクに作り替えたり、など
そもそもの使用目的と構造、デザインを変えずに、きれいに美装することがリペアで、元の家具を作り替えることがリメイク、ということになりますね。
リペアは価格がすぐ分かる
リペアについては、概算提示はすぐにできます。
お陰様で、冒頭のように毎日たくさんのお問い合わせ、御用命をいただき、たくさんの施工をさせていただいておりますので、施工内容、施工方法も、どの案件においてもほとんど変わりません。
ダイニングテーブルの天板は180㎝未満か180㎝~200㎝、200㎝~220㎝。。。。。と金額の設定も決まっています。
ダイニングチェアであれば、座面の張り替え、ぐらつきの締め直し、本体の再塗装など、金額も、ほとんど決まっています。
従いまして、お電話、メール、LINEでお問い合わせいただきましたら、その場で即答、もしくは当日、遅くとも翌日にはお応えさせていただいています。
リメイクは全て「オーダーメイド」|よくあるご相談内容
しかし、一方、リメイクは全くことなります。オーダーメイドのお仕事であるためです。
例えば、
- お嫁道具で持たせてもらった婚礼箪笥だから捨てられないので、何か作り替えて残せないか
- 高価な座卓だと思うんだけど、座卓では足腰が痛くて使えなくなってきたので、脚を長くして食卓として使えるように出来ないか
- おばあちゃんが使ってた思い出の古いミシンを作り替えてデスクやドレッサーにできないか
といった感じが、よくお聞きする内容です。
リメイク事例① 座卓をダイニングテーブルへ
参考までに画像ご覧になってください。BEFOREの画像のないものもございますが、ご容赦くださいませ。

こちらは、もともと座卓でした。脱着出来る脚でしたのでラッキーでしたが、元の脚と同じ構造の、長い脚を、近い材(かば桜)で製作し、塗装を色合わせしてリメイクいたしました。

こちら完成品になります。
まるで、はじめからこういう家具だったかのようにリメイクできました。
お客様にもとてもお喜びいただきました。
リメイク事例② 折れ脚座卓の機能拡張

つづきまして、同じく、折れ脚座卓のリメイクです。こちらはこたつになるため、塗装はいらないので、少しでもコストを抑えたい、というご希望で、木工製作だけです。脚は脱着出来ますので、アタッチメントとして製作した脚を外すと、また、座卓として使用することができます。強度担保のために脚どうしを「貫(ぬき)」というパーツでつないでいます。折れ脚のため、ただ脚をつけるだけではグラグラで使えないためです。
リメイク事例③ 時代箪笥をローボードへ

こちらは時代箪笥をローボードとしてリメイクしたものです。本来は三つ重ねの箪笥で三段になっています。二段目は盆箪笥といいまして、和服を収納する桐材のトレーのようなものが何弾も収納されている部分がありますが、そこは撤去して一番上の戸袋(とぶくろ)と、下段の整理箪笥部分を並列して設置できるよう、それぞれに天板を製作して乗せて、塗装しました。脚の部分でも高さが揃うように台輪(だいわ)も製作しています。
リメイク事例④ ミシンをドレッサーに再生

こちらはミシンのリメイクです。本来は天板の中からミシンが出てくる構造ですが、その天板部分は撤去しまして、新たな天板を製作。引出類は移植しました。
別の家具から鏡を持ってきて、置くことで、ドレッサーとして使用したいというご要望でした。
製作した天板の塗装も、引き出しの色と揃えて、両方とも再塗装しました。

こちら完成品になります。いい感じになりましたね。
このように、リメイクというのは、そもそもの使用目的や構造を完全に変えて、道具としての家具が、お客様一人一人の今の暮らしにフィットするよう作り替えることなのです。
従いまして、全てのお仕事は「オーダーメイド」です。どうすれば、単に機能だけを便利にするだけでなく、家具として、調度品として、いかに美しく、自然体になるように仕上げるか、というのがポイントで、そこにセンスが問われるのです。
リメイクで何より大切なのはお客様との協力
もちろん金額もかかります。しかし、「お金をかけた甲斐があったわ!」というお言葉をいただくためには、お客様の想像をはるかに越えなければなりません。
そこには経験や、家具の構造、素材などの知識をベースにして、知恵と工夫を求められ、そして、職人の気持ちと技術、やる気がなければできません。
しかし、何より大切なのはお客様との協力です。私たちと、想いを叶えるためにいかに真剣に取り組んでいただき、一緒にマラソンを走り切れるか、がポイントになります。
お客様の頭の中にある思いをくみ取ること
その想いがどうすれば形になるのか
その形になったものが、これからもお客様の便利と心を支えるものになるか
私どもの「仕事」はここなのです。
やはり一点モノですし、お客様の想いも強く、緊張感もあります。
しかし同時に、お客様と一緒に取り組むプロセスも、完成品をご覧になっていただいた時のお客様の反応も、全てが私たちの力になると思いますし、ありがたくも楽しく取り組ませていただいております。
リメイクの価格がすぐ出せない理由
だからこそ、リメイクは、ポンと金額は弾けません。
まずは何をどのように使いたいのか、が決まらなければ仕事内容が決まりません。
ゴールが決まると仕様が決まりますので、コストが確定できます。それを予算に寄せていくプロセスを経て、初めて金額が確定できることになります。
少し大変ですが、一緒に考えましょう!という気持ちでおります。
まとめ|家具を未来につなぐために
もし、捨てるに忍びない家具があり、予算も考えながら、何かのかたちで残したい、というお悩みをお持ちでしたら、是非私にご相談ください。
知恵と工夫と技術とセンスを、フル投入して、その想いを叶えられるよう最善を尽くします!
今日も最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
また次回お会いしましょう。
ありがとうございます。

